麻しんウイルスによって起こる、大変重い病気で、伝染力も大変強いVPDです。欧米や韓国では撲滅されましたが、日本ではいまだにはやっています。かかる年齢は生後6か月くらいからです。
約10日の潜伏期の後で、まず熱と鼻水、せき、目やになどが出ます。発熱3─4日目から体に赤い発しんが出てきます。ふつうは高熱が7─10日続きます。ふつうのかぜの熱とは質がまったく違うので、その間は大変つらいものです。合併症も大変起こりやすい病気です。
気管支炎、肺炎、脳炎などが約30%の人に起こり、肺炎や脳炎で亡くなる人も多数います。どの年齢でも重症になります。2001年の流行の時は、約30万人がかかり、80名前後が死亡したと推定されています。昔、麻しんは「命定め(いのちさだめ;麻しんにかかったら、命がどうなるかわからないということ)」と言われましたが、医学が進み栄養状態がよくなった現在でも、命定めであることに変わりはありません。
また、亜急性硬化性全脳炎(SSPE)と呼ばれる難病中の難病ともいわれる病気になることもあります。これは麻しんにかかって数年してから、知能の障害とけいれんが起こり、発病がわかります。残念ながら根本的な治療法はありません。
国の定期接種では生後12か月からで、ふつうは1歳代と、小学校入学前の2回、MRワクチン(麻しん・風しん混合ワクチン、生ワクチン)を受けます。ただし、地域で大流行している時は生後6か月からの接種が勧められることがあります。2001年に沖縄で大流行した時は、生後6ヶ月から接種が行われました。
おとなでもかかるので、ママやパパもワクチンを受けていなかったり、抗体がなくなっていれば、必ずワクチン接種を受けてください。2回目の接種を受けていないようでしたら、是非2回目を受けてください。大変強いアレルギー体質の人は、事前に主治医に相談してください。