HPV(ヒトパピローマウイルス)
ワクチン(子宮頸がんなどの予防ワクチン)

不活化ワクチン
定期接種

日本で使用されている子宮頸がんなどのヒトパピローマウイルス(HPV)感染症を予防するワクチンは、サーバリックス(GSK社)とガーダシル(MSD社)の2種類があり、いずれも女性に接種します。日本では、サーバリックスが2008年12月に、ガーダシルが2011年8月に発売となりました。2013年度から定期接種になりました。

予防するVPD

『サーバリックス』『ガーダシル』ともに子宮頸がんなどを起こすヒトパピローマウイルス感染症(16,18型)
『ガーダシル』は、尖圭(せんけい)コンジローマなどを起こすヒトパピローマウイルス感染症(6,11型)も予防します。

接種時期と接種回数

推奨年齢は小学6年生~高校1年生相当の女子です。中学1年生になったら初回接種を受け、1~2か月の間隔をあけて2回目、初回接種の6か後に3回目を接種します。
ヒトパピローマウイルス感染症を予防するワクチンには、サーバリックスとガーダシルがあります。ワクチンにより接種スケジュールと成分が異なりますので、初回に接種したワクチンと同じ種類のワクチンを必要回数受けることが必要です。
※推奨年齢以上の女性でも感染を予防するうえでワクチンの接種は有効です。詳しくは、産婦人科医とご相談ください。ただしこのワクチンを接種しても、すべての子宮頸がんを予防できるわけではないので、ワクチンを接種していた場合でも安心せずに子宮がん検診を受けることが極めて大切です。

おすすめの受け方

サーバリックス(2価ワクチン):中学1年生で接種をはじめ、初回接種の1か月後に2回目、初回接種の6か月後に3回目を接種します。
ガーダシル(4価ワクチン):中学1年生で接種をはじめ、初回接種の2か月後に2回目、初回接種の6か月後に3回目を接種します。

 

ワクチンの効果

いずれのワクチンもワクチンに含まれているタイプのヒトパピローマウイルス感染症を防ぎ、子宮頸がんなどの発病を予防します。子宮頸がんを引き起こすウイルスには多くの型があり、できる免疫が弱いので、一度だけでなく何回かかかることもあります。ワクチンの種類によって効果のあるウイルスの型が異なり予防できるVPDが異なります。
サーバリックス(2価ワクチン)は子宮頸がんの原因ウイルスの2つの型に効果があり、ガーダシル(4価ワクチン)はさらに尖圭(せんけい)コンジローマの原因ウイルスの2つが追加され4つの型に効果があります。両ワクチンともに、効果は20年くらい続くと予想されており、追加接種は不要と考えられています。本当にそうかどうかは、日本より7~8年前からワクチン接種をはじめた欧米の結果を参考にすることができます。いずれにしても、ワクチンに含まれていないタイプのウイルスによる子宮頸がんもありますので、必ず子宮がん検診を受けてください。検診を受ける率は、欧米では約80%ですが、日本ではなんと約20%とたいへん低いのが問題です。ワクチンを受けた方でも20歳過ぎたらすべての女性は子宮がん検診を受けることが大切です。

「接種の積極的な勧奨」の一時中止について

2013年6月に接種後の有害事象として見られた慢性疼痛などの症状と接種との因果関係や、痛みがおこる頻度、それに海外での詳しいデータについて実態調査が必要と考えた結果、厚生労働省は約半年間をめどに「接種の積極的な勧奨」の一時中止という決定をしました。

接種が遅れてしまった場合のスケジュール

すでに接種をはじめた方で、決められたスケジュールが遅れてしまった場合には、できるだけ早く接種をするようかかりつけ医と相談してください。

“接種の積極的な勧奨"が再開後の対応

以前に日本脳炎ワクチンで積極的な勧奨が中止されたことがありますが、再開された時には、接種期間についての特例が出され間隔が空いていても定期接種として受けられるようになっています。今後、HPVワクチンに対する接種の積極的な勧奨が再開された際に、どのような対応が出されるかは現時点では未定です。結論は約半年後に出される見込みです。

接種後の失神と慢性疼痛について

保護者の方は、お子さんの予防接種を受ける際に副反応に関して医師に説明を受けたり、ご自分で調べたりしたことがあると思います。「失神」や「慢性疼痛」は、は初めて知る方も多いのではないでしょうか。これらはHPVワクチンの接種後にのみ起こるものではありません。ほかのワクチンでも、献血や採血でも、その他の学校や家庭の生活上のことでも起こります。
失神に関しては、HPVワクチンが痛いというクチコミが接種した女子学生の中で広まりました。失神の多くは注射を受ける前に緊張し、接種が終わってほっとして緊張がとれた時に起こります。接種年齢が失神の好発年齢と重なることも多さに関係します。
現在は、失神による転倒でけがを負わないように、希望者は横になって接種したり、接種時に保護者などが付き添うなど対策を講じています。慢性疼痛は、外傷やワクチン接種などをきっかけとして、接種直後からしばらく経ってから痛みの症状が出ます。今回のHPVワクチン接種後の慢性疼痛は、ワクチンの成分(薬液)によるのではなく、注射をする行為によるものだと考えられています。
症状としては、接種部位以外の部分に通常では説明できない過敏な痛みが持続し、左右の腕の太さや温度の違い、むくみや発汗がみられるなどの異常がみられます。子どもの場合は、ある程度の時間はかかりますが多くは回復しています。不安が症状をさらに悪化させることもありますので、自己判断をしないことが大切です。
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