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ワクチンについて

日本vs世界のワクチン事情2
『日本の常識は世界の非常識』

一般の方にはほとんど知られていないことですが、先進国である日本の予防接種制度は、いわゆる先進国、中進国のなかでは最低レベルです。専門家の間では、よく「日本の予防接種(種類、受け方など)の常識は世界の非常識で、間違っている」と言われることがあります。日本と世界のギャップを具体的にみてみましょう。

ワクチンの種類と無料接種

他の国では接種できて、日本では無料で接種できないワクチンが多くあります。とりわけ世界では多くの国で接種が当たり前のB型肝炎や、かかる人がたいへん多いおたふくかぜ、みずぼうそう、ロタウイルスのワクチンが誰でも使えないのは非常に問題です。

いくらよいワクチンを作っても皆が受けてくれないことにはワクチンで防げる病気の被害が続くのです。子どもの健康と命を守るためにはワクチンの無料接種が大切です。ヒブワクチンは2008年12月から、小児肺炎球菌ワクチンは2010年2月から使用できるようになりましたが、定期接種になったのは2013年からです。ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンと同様に、B型肝炎ワクチン、ロタウイルスワクチンは、WHO(世界保健機関)がどんなに貧しい国でも国の定期接種に入れて、無料で接種して国民を守るように指示しているものです。またWHOでは、おたふくかぜとみずぼうそうも先進国では無料化することが望ましいと勧告しております。被害が多い子宮頸がん予防のHPVワクチンとインフルエンザワクチンでは米国では定期接種です。これを見てわかるように、日本はとても「先進国」とはいえない状況です。

ワクチン先進国の米国では、きちんとワクチンを接種していないと入園・入学を拒否される場合もあります。集団生活をしたいのであれば、ワクチンを受けておくことは最低限のルールであるということです。このため、海外赴任や留学など、日本人が海外に渡航する時には、これらのワクチンを接種しなければならないことがあります。
多くの先進国では、国が無料で接種を勧奨するワクチン(定期接種)の数は、日本より多いのが現状です(表参照)

ワクチンが接種できるVPD -日本と欧米の『定期接種スケジュール比較』
  日本 アメリカ イギリス フランス ドイツ
B型肝炎
ヒブ感染症
小児用肺炎球菌感染症
ジフテリア
百日せき
破傷風
結核 ×
ポリオ
麻しん
風しん
おたふくかぜ
みずぼうそう
HPV(子宮頸がん)
定期接種(国の基本的ワクチンプログラムに組み込まれている)
定期接種(2013年から基本的ワクチンプログラムに組み込まれている)
ハイリスク群が対象
任意接種(国の基本的ワクチンプログラムに組み込まれていない)
×
未導入(国内では通常接種できない)
EUVAC.NETを参照して2013年4月作成
ワクチンの同時接種

米国では、生後2か月の未熟児でも同じ日に6種類のワクチンを接種します。 たくさんの種類を同時に接種しても、子どもの健康に問題がないことは、今まで多くの米国の子どもが受けてきて、 問題がなかったことからもわかります。同時接種をしないで日本式に毎回1本にすると、最低でも約20週間(約5か月)ほぼ毎週病院にワクチンを受けに行かなくてはなりません。こんなことは不可能ですね。欧州では6種混合ワクチンもあります。同時接種や混合ワクチンを用いた方が、子どもにとっても、接種に付き添う保護者にとっても、負担が軽くてすみます。

  月齢 同時接種の例
ワクチン名(予防する病気) 接種方法
アメリカ 2か月 1)三種混合(ジフテリア+破傷風+百日せき)
2)ヒブ(ヒブ感染症)
3)小児用肺炎球菌(肺炎球菌感染症)
4)不活化ポリオ(ポリオ)
5)B型肝炎
6)ロタウイルス
1)注射
2)注射
3)注射
4)注射
5)注射
6)経口
ドイツ 3か月 1)6種混合(ジフテリア+破傷風+百日せき
 +不活化ポリオ+ヒブ+B型肝炎)
2)小児用肺炎球菌(肺炎球菌感染症)
1)注射
2)注射
ワクチンの接種部位

日本では法律で皮下接種が決められていますが、他の国では大腿部に筋肉接種するのがふつう。米国では、大腿部であれば赤ちゃんでも片方に3か所くらいは接種できます。日本でも、2011年に日本小児科学会が大腿部への接種を積極的にすすめる声明を出しました。さらに2012年からは医師や自治体向けの「予防接種ガイドライン」にも大腿部接種がイラスト付きで進められています。大腿部接種を経験した保護者の方は、次の接種も大腿部を希望する場合がほとんどです。

ワクチンの接種時期と接種間隔

米国では「受けやすい体制をつくって、接種率を上げることが大切」という考え方で、細かなことにはあまりこだわりません。しかし残念ながら、日本ではこの考え方が希薄で、日本では接種にあたって、細かな決まりが多くあります。たとえば平熱が高くても熱が37.5度以上あったり、1日でも接種時期が遅れると国の定期接種として認めないなど、大変やりにくい体制です。その結果として、実際接種率が低く、VPDにかかる人が絶えないのが現状です

少し専門的になりますが、日本では、不活化ワクチンを接種した場合、次の接種まで中6日以上間隔をあけなければなりません。しかし世界では、不活化ワクチンであれば当日でも翌日でも、期間の制限なく他の種類のワクチンを接種できます。

ワクチンの接種回数

ポリオワクチンの接種回数はWHO(世界保健機関)の最低基準で3回とされていますが、日本で定期接種として受けられるのは2回だけでした。2012年9月に導入の不活化ポリオワクチンの接種回数は4回です。ただし、すでに生ポリオワクチンを2回接種している場合には、定期接種で不活化ポリオワクチンをさらに接種することはできません。生ポリオワクチンの接種が2回だけでは抗体が不充分な人が多いといわれていて、流行国に行く場合は最低3回、できれば4回接種する必要があります。

日本 アメリカ イギリス フランス ドイツ
4* 4 5 7 5

*生ポリオワクチンを2回接種している場合は定期接種で3回目以降を受けられない。

ワクチンの安全性の考え方

ワクチンの安全性は、非常に大切な問題です。ワクチンも医薬品ですから、副作用があります。しかしほとんどは重大なものではありません。特に普通のお子さんに重大な副作用が起こることは極めて稀です。接種後にも重い症状(脳炎など)が見られることもありますが、これらはたまたま起こった別の病気によって引き起こされた重い症状(「紛れ込み事故」とも「ニセの副作用」ともいいます)のことがほとんどです。

たとえば、日本脳炎のワクチンは接種後にアデム(ADEM)と呼ばれる重い脳炎の人がいたことなどで、接種が実質上見合わせ(正式には積極的勧奨接種の差し控え)になっていました。この問題を受けて2006年、WHOでは専門委員会が検討を行いました。その結果、日本脳炎は大変重大な病気で、ワクチン接種が大切であり、ワクチンでアデムになるという日本政府の見解は根拠がないと結論しています。日本の多くの専門家も、ワクチン接種後にアデムがたまたま起こった紛れ込み事故である可能性が高いと考えています。現在使用できる日本脳炎ワクチンは新しい細胞培養ワクチンだけです。
たとえ極めて稀とはいえ重い副作用がないとは言いませんが、世界ではワクチンを受けることのメリットが、ワクチンを受けないでVPDの被害を受けることのリスクよりも極めて大きいと判断して、ワクチン接種を推進しているのです。
このように、ワクチンの安全性に対する考え方でも、日本と世界の間には大きなギャップがあるといえそうです

ワクチンの安全性」のページも参考にしてね!

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