![]() 2011年から乳幼児の下痢症を予防するロタウイルスワクチンが日本でも使えるようになりました。防げるVPDが増えるこれはうれしいことですが、実際にワクチンスケジュールを進めるのは大変です。大切な赤ちゃんをVPD(ワクチンで防げる病気)から守るために、もっとも早く、確実に必要な免疫をつけるためのスケジュールを提案しています。 |
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ワクチンの目的はVPDの予防です。VPDにかかりやすい時期になる前に、あらかじめワクチンで十分な免疫をつけておくことが大切です。とくに乳児は感染症に対する免疫が未発達のため、感染症にかかってしまうと重症化しやすく入院が必要になったり、命にかかわったりする場合があります。そうならないためには、それぞれのワクチンをできるだけ早く接種することが必要です。
0歳児のワクチンには生後2か月になる前に接種できるものもありますが、全体のスケジュールや病気にかかるリスクを考えますと、初めてのワクチンは生後2か月の初日、2か月の誕生日にはじめましょう。たとえば、4月25日生まれの赤ちゃんなら、6月25日からはじめます。妊娠中から小児科をさがしはじめて、1か月健診がおわったら実際に小児科に問い合わせをしてみると、2か月からスムーズにはじめられますよ。
生後6か月までに受けたいワクチンは7種類(接種回数は17回)もあります。多数のワクチンを1本ずつ受けていては接種が遅れがちになり、確実にVPDを予防することができなくなってしまいます。ワクチンを後回しにしたためにVPDにかかってしまったら・・・。そのようなことのないように、一度に複数の免疫をつけられる同時接種をおすすめします。
「小さな赤ちゃんに複数のワクチンを接種して大丈夫?」ママやパパは不安になりますね。でも、安心してください。同時接種は、日本ではここ数年で増えてきたのですが、世界では当たり前のこと。米国では生後2か月の赤ちゃんに6種類のワクチンを接種しています。世界中の小児科医が同時接種を実施しているのは、予防接種スケジュールが簡単になり、接種忘れなどがなくなる(接種率があがる)だけでなく、早く免疫をつけるというワクチン本来の目的を果たすためには必要だからです。
ヒブと小児用肺炎球菌ワクチンは、細菌性髄膜炎を予防します。細菌性髄膜炎は生後6か月を過ぎるとかかる子どもが増えてきますので、生後6か月になる前に初回3回の接種を済ませておくことが大切です。ロタウイルスワクチン(2回接種)は、生後24週(生後168日)までに2回接種を完了させなければならず、生後20週以降はワクチン接種をはじめられません。B型肝炎は母子感染の心配がないお子さんであれば生後2か月の接種をおすすめします。
初めての予防接種で4種類(3回は注射、1回は飲むワクチン)を受けるには、それぞれに理由があるからなのです。
予防接種は、自治体が指定した日時・場所で受ける「集団接種」と小児科などの医療機関で個人で受ける「個別接種」があります。BCGは集団接種の地域と個別接種の地域がありますので、お住まいの自治体に確認しておきましょう。
【BCGが個別接種の場合】
生後4か月でヒブ、小児用肺炎球菌、三種混合(DPT)とともにBCGを同時接種で受けられます。
【BCGが集団接種の場合】
三種混合(DPT)を2回受けてからBCGを接種します。これは、流行している百日せきを優先して予防するためです。BCGは生後6か月になると定期接種で受けられなくなってしまいますので、三種混合をできるだけ早く初めて、4か月のうちにBCGを接種するようにしましょう。
ワクチンには「不活化ワクチン」と「生ワクチン」があります。不活化ワクチン接種すると1週間後の同じ曜日から次のワクチンを受けられます。BCGやロタウイルスワクチンなどの生ワクチンは、次にほかのワクチンを接種するまでに4週間の接種間隔が必要です。スケジュールをたてるときには、生ワクチンと不活化ワクチンの接種順序に注意しましょう。
ポリオは流行していませんので集団接種の生ポリオワクチンは、三種混合(DPT)の3回接種がおわってから受けましょう。不活化ポリオワクチンを接種する場合はほかのワクチンと同時接種ができますので、かかりつけの医師と相談しましょう。
0歳赤ちゃんの予防接種スケジュールは、もっとも早く免疫をつけるために同時接種を前提としたスケジュールです。実際には、生後2か月からはじめられなかったり、体調を崩して予定通りにすすまなかったりすることもありますね。そのような場合でも、それぞれのワクチンをできるだけ同時接種で受けるようにしておけば、早くVPDの予防ができます。同時接種で受けられる医療機関(できれば小児科)を選んで、かかりつけ医とよく相談のうえ、お子さんが早く、確実に免疫を獲得するスケジュールをたてましょう。