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子供のVPD

ジフテリア

どんな病気?

ジフテリア菌がのどなどについておこる重いVPDです。この菌は、ジフテリア毒素を大量に出して、神経や心臓の筋肉を侵します。現在は、ワクチンのおかげと抗菌薬が有効で耐性菌が少ないため、ほとんど患者はいません。しかし、ワクチンを止めざるを得なかった旧ソ連などでは流行がおこり、多数の犠牲者が出ました。

症状や経過

のどについたジフテリア菌が増えて炎症がおこります。発熱は微熱のことも。のどの奥が白く見えることもあります。のどの炎症が強まって、空気の通り道がふさがり(クループ)、そのために死亡することもあります。そして神経のまひがおこったり、心臓の筋肉に障害がおこったりして死亡するケースが現代の欧米でもみられます。

重症になると...

空気の通り道が完全に詰まると、死亡します。また、心臓の筋肉が侵されるので、絶対安静が必要です。安静にしていても、心臓が急に止まって死亡することもあります。

予防は?

五種混合ワクチン(定期接種・不活化ワクチン)で予防します。
生後2か月から4週間隔で3回受けると予防効果が高くなります。B型肝炎、ロタウイルス、小児用肺炎球菌と同時接種で受けることをおすすめします。

五種混合(DPT-IPV-Hib)ワクチンは、従来の四種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ)ワクチンとヒブワクチンを混合したワクチンで、2024年4月から定期接種となりました。2024年3月までに四種混合ワクチンを接種していたら、残りの必要回数も原則として四種混合ワクチンを接種しますが、五種混合ワクチンに変更しても間違い接種ではありません。

11歳になったら、ジフテリアと破傷風の二種混合(DT)ワクチンまたは任意接種で百日せきを加えた三種混合(DTP)を受けましょう。

(2024年4月更新)