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10月24日は「世界ポリオデー」ポリオ根絶に向けた歴史に学ぶ、感染症とワクチン

~私たちは、新型コロナウイルス感染症とどう向き合うか~

 アフリカの野生株根絶とポリオの減少

ポリオ(急性灰白髄炎)は非常に感染性の高い病気であり、5歳未満の子どもが感染しやすく、日本では「小児まひ」と呼ばれることもあります。ポリオウイルスの感染で、ほとんどの人は無症状あるいはかぜ症状で治まります。手足に麻痺がおこるのは、感染者の1000人に1人程度とされています。

ポリオの歴史は古く、古代エジプトの石碑にもポリオと思われる人物が描かれています(画像数千年のあいだ流行を繰り返していたポリオは、1960年代にワクチンが普及して激減し、ついに20208月、WHO(世界保健機関)がアフリカでの野生株ポリオの根絶を宣言し、流行国はアフガニスタンとパキスタンの2か国を残すのみとなりましたWHOアフリカ地域事務局

ポリオ根絶には野生株のみならず、アフリカのワクチン由来ポリオウイルス(cVDPV)の根絶も課題です(GPEI)。2020年、ポリオの症例は野生株よりもcVDPVの方が多くあり、ポリオ23か国で441例が報告されました(GPEI )。cVDPVは、ポリオに対する免疫を持たない人が多い地域では、ごくまれに生ワクチンに含まれる弱毒化されたポリオウイルスが時間の経過とともに麻痺のリスクをもつウイルスに変異したと考えられます。cVDPVによるポリオが発生するのを予防するためには、ワクチンの接種率を上げることが急務なのです。(WHOアフリカ地域事務局)。


   

新型コロナウイルス感染症の流行で予防接種が中断

世界中からポリオがなくなる日が来るまでは、今ポリオのない欧米や日本でも不活化ワクチンの接種を継続しています。ところが、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響によってポリオも含めて世界中の予防接種が減少しました。20208月、ユニセフはCOVID-19のパンデミックにより5000万人の子どもたちが生ポリオワクチンを受けられなかった可能性があると発表しました(画像ユニセフ)。

 

アフガニスタンとパキスタンでは、3月から7月末までポリオワクチンの接種を中断した結果、今年10月までに2か国で125例の野生株ポリオが報告されています。これは、昨年の同時期よりも37例増加しています(GPEI)。

欧米や日本でもCOVID-19の流行で小児ワクチンの接種率が低下しました。発展途上国ではポリオの予防が重要ですが、麻しんワクチンの接種率低下は世界的な課題となっています。日本は2015年に麻しん排除を達成しましたが、現在も東南アジアなどからの輸入麻しん症例が報告されています。2019年には5年ぶりに100件を超えています(国立感染症研究所感染症疫学センター)。COVID-19が招いた世界的な予防接種の減少いよって、東南アジアで麻しんの感染拡大が起これば日本の輸入麻しんのリスクが高まります。国際交流が再開される前に、接種が遅れているワクチンの確実なキャッチアップが必要です。

 

新型コロナウイルス感染症とどう向き合うか

現在、COVID-19に対する有効な治療法や予防法は見つかっておらず、早期のワクチンの開発と実用化が求められています。一方で、新しいワクチンへの不信感や予防に対する認識不足などの理由から接種を躊躇する意見があります。COVID-19は、高齢者や持病のある人では重症化のリスクが高く、命に係わる病気です。有効なワクチンができた時に高齢者が躊躇なくワクチンを接種する情報提供をおこない、社会全体で接種率を上げることが重要です。

 

ポリオは、ワクチン接種の積み重ねで野生株の根絶まであと一歩です。

VPD(ワクチンで防げる感染症)はワクチンで予防できます。

 

 

20201024

ポリオの会

NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会