結核菌が肺や脳を包む髄膜(ずいまく)などについて、炎症を起こします。多くは結核に感染している家族や近くの人からうつりますが、時にはどこから感染したかわからないこともあります。
結核患者の少ない先進国では、BCGワクチンの接種をやめているところもありますが、日本は結核の多さでは世界的に見ると中間的な国なので、ワクチンの接種が行われています。日本の患者数は米国の5倍くらいで、年間約2万7千人。ほとんどは高齢者ですが、若い看護師さんなどもかかることがあります。15歳以下の子どもの患者数は年間約85名で、これは逆に米国の5分の1くらいです。
小さな子どもでは、せきが出るなどのおとなと同じ症状が出ることはまれで、熱だけが続いたり、熱がなく急に手足が麻痺したり、何となく元気がなくなったり、笑わなくなったりなどの症状が見られます。肺結核になることもありますが、肺には変化がなく、髄膜炎などの変化が起こることもあります。3─4 歳以下、特に1歳未満は、重症化しやすい病気です。
合併症というより結核の症状の一部ですが、3−4歳以下の場合は、粟粒結核(ぞくりゅうけっかく)という重症肺結核になったり、脳を包む髄膜に炎症が広がって死亡したり、重い脳障害が起こりやすいものです。
BCGワクチン(定期接種、生ワクチン)で防ぎます。また、家族の中でせきが続いたり、体調の悪さが続く人がいる場合は、必ず内科を受診してください。昔から、高齢者のせきを診察したら、真っ先に結核を考えなさいと言われるくらいです。
結核にかかっている人がいない家庭で、結核の子どもが出るのは、大変まれです。ですから、接種スケジュールは、できたら先にDPTワクチンを1 ─2回受けてからBCGを受ける方がよいと思われます(百日せきのページを参照)。また、BCGは生ワクチンなので、3か月未満での接種はあまりお勧めできません。生ワクチンは生まれつきの重い免疫の病気などがある場合(大変まれです)接種できませんが、この年齢ではそうした病気の診断がつきにくいからです。ただし生後6か月未満に受けないと以後は任意接種の扱いになります。このため、生後4か月でBCG接種を行う地域も多いようです。