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子宮頸がん予防ワクチン接種の「積極的な接種勧奨の差し控え」厚生労働省の通知について

 

「積極的勧奨の中止」の本当の意味

 

 『子宮頸がん予防ワクチンの接種を受ける皆様へ』という接種希望者に向けのリーフレットが厚生労働省から出されました。見出しには“接種を積極的にはお勧めしていません”と大きく書かれています。広辞苑によれば「積極的」の意味は「物事を進んでしようとするさま」ということですが、これを読まれた保護者の方々はどう思われるでしょう。「なんだ、進んでは接種を勧めていないのか。」「せっかく受けに来たのに、接種しない方がいいということか。」多くの人がこのように理解するのではないでしょうか。

  しかし、“積極的には勧めない”というフレーズは、普通一般に考えるような意味ではありません。正しくは「接種に努力義務を課してはいません」という意味なのです。あるいは、「接種について公的関与はしていません」「接種を受けなくても違法性はありません」ということです。すなわち、今まで通りA類疾病の定期接種ではあるものの、当分の間は予防接種法第9条に規定する「予防接種を受ける努力義務を課さない」というのが今回の決定です。

 「努力義務を課さない」という点では、公的な関与がないとされているB類疾病であるインフルエンザの高齢者に対する定期接種や水痘やおたふくかぜなどの任意接種と同じであると考えれば理解しやすいのではないでしょうか。水痘やおたふくかぜワクチンのような任意接種も高齢者に対するインフルエンザワクチン定期接種も、これまでに国は一度も接種を積極的に勧めたことはありません。私たち医師は国の姿勢など気にすることなく接種を勧めています。

 今回は、接種を受ける人にとっては、費用の自己負担は原則として無料ですし、健康被害救済も高い水準が保証されています。国が努力義務を課さずに公的な関与の度合いが少なくなれば、本来は健康被害の給付水準が下がるのですが、今回の措置では高い給付水準が保たれています。接種を受けない人にとっては、接種を受ける努力義務がありませんので、法律上も問題は全くありません。また、国にとっては、接種について公的に関与していない、すなわち、公権力を行使していないことにしたので、健康被害が起こっても国家賠償法第1条に規定する違法性を問われることがなくなりました。文字通り「三方よし」の状況です。接種率の低下さえ起きなければ、結果的には、予防接種を受ける側にとっても、接種する側にとっても、望ましい決定であったのではないでしょうか。

 VPDの会としては、今回の決定によって保護者の方々に混乱や不安を招くことを懸念し、保護者への判断材料(『保護者の保護者の皆さまへ 子宮頸がん予防ワクチンの接種について』)の提示や最新情報の提供に努めてまいります。それらの情報を元に保護者が”現時点で接種すべきか”を充分考え、判断していただければ幸いです。また、医療者としては、保護者の判断を尊重して接種希望者にはこれまでどおり接種を続けていくことを啓発いたします。

 

  2013年6月29日

  NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会

 

※PDFはこちらからダウンロードしてください。      「積極的勧奨の中止」の本当の意味

 

 

 

 

 

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