不活化ワクチン
定期接種
初回接種の月齢・年齢 |
接種回数 |
接種スケジュール |
生後2か月~6か月 |
4回 |
1回目から4週以上の間隔で2回目(定期接種では13か月未満までに接種) |
生後7か月~11か月 |
3回 |
1回目から4週以上の間隔で2回目 |
1歳 |
2回 |
1回目から60日以上の間隔で2回目 |
2~5歳 |
1回 |
1回のみ |
6歳以上 | 接種不可 |
細菌性髄膜炎はかかった子どもの半数以上が0歳の赤ちゃんです。病気が重いだけでなく早期診断が難しく、抗生物質(抗菌剤)が効かない菌も多いので、必ず生後2か月からヒブワクチンと同時接種で受けましょう。
0歳児が接種するワクチンは種類、回数が多いので、スタートダッシュが肝心です。生後2か月のお誕生にワクチン接種をスタートしましょう。おそくとも6か月までにしっかりと免疫をつけましょう。
生後6か月以降の赤ちゃんに、肺炎球菌による細菌性髄膜炎が増えてきます。それまでに必要な免疫をつけておくために、生後2か月から初回の3回を6か月までに受けるようにしましょう。また、1歳代(生後12~15か月)に追加接種を受けませんと、効果が長続きしません。
小児用肺炎球菌ワクチンはWHO(世界保健機関)が最重要ワクチンの一つとして、すべての国で、定期接種にすべきだと勧告しているものです。日本では、2013年度から定期接種になりました。
病気が重いだけでなく、早期診断が難しいうえに抗生物質(抗菌薬)が効かないこともあります。生後6か月以降からかかる赤ちゃんが増えますので、『生後2か月のお誕生日』がきたらすぐに接種します。
生後2か月でB型肝炎、ロタウイルス、ヒブ、四種混合ワクチンとの同時接種がおすすめです。遅くとも6か月までに最初の3回接種が終わると早く抗体(免疫)ができるので、より望ましいです。
小児肺炎球菌ワクチンは世界の約100カ国以上で承認され、すでに50カ国で定期接種に導入されているワクチンですので、安全性と効果は実証済みです。ヒブワクチンと同時接種をすることで、細菌性髄膜炎予防に非常に有効です。
接種後に、受けた子どもの約10%に38度以上の熱が出ます。ほとんどは何もしないでも1日で治まりますが、顔色や機嫌が悪い場合は受診してください。また接種したところが赤くなったり、しこりができたりすることもあります。
小児用肺炎球菌ワクチンは2011年から公費助成が始まり、2013年度から定期接種となりました。公費助成以降、肺炎球菌による細菌性髄膜炎は71%減少しました。2011年からは7価ワクチンから13価ワクチンへと切り替えられ、さらに予防効果が高まっています。
小児用肺炎球菌ワクチン「プレベナー13」は、子どもの肺炎球菌感染症の予防だけでなく、間接的な効果として、高齢者の肺炎球菌感染症予防に効果的なことがわかっています。多くの子どもに「プレベナー13」を接種すると、肺炎球菌感染症の感染機会が減少し、結果的に高齢者の重い肺炎球菌感染症(主に肺炎)が減ります。 そのために、WHOも子どもでのプレベナーの接種率を上げることを推奨しています。また、2020年5月から肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる全年齢で「プレベナー13」を接種できるようになりました。
注意:従来の高齢者の肺炎球菌ワクチン(ニューモバックスNP)と、この小児用肺炎球菌ワクチン(プレベナー13:PCV13)とは全く違うものです「ニューモバックスNP」は、2014年10月から定期接種となりました。